Last Updated on 2026年7月20日
医薬品に関する業務で避けては通れない公的機関といえば、厚生労働省(Ministry of Health, Labour and Welfare: MHLW)と、独立行政法人医薬品医療機器総合機構(Pharmaceuticals and Medical Devices Agency:PMDA)です。
両者の役割を一言で表すと以下のようになります。
- 厚生労働省(MHLW): 医薬品・医療機器以外の分野も含め、国の政策決定や最終的な責任を担う
- PMDA: 厚生労働省の管轄下にあり、医薬品や医療機器の実務・審査を行う専門機関
PMDAはホームページでも「医薬品などの健康被害救済、承認審査、安全対策の3つの役割を一体として行う世界で唯一の公的機関」とうたっています。この体制は日本独特のものであるため、海外の製薬会社メンバーからは「PMDAって何?」と聞かれることもしばしばあります。
製薬会社としては実務機関であるPMDAとのやりとりが大半を占めますが、事案によってはMHLWと直接コミュニケーションをとらなければならない状況もあります。
変わる業務スタイルと、薄れる「訪問」の記憶
今でこそ在宅勤務やオンライン化が浸透し、Gatewayやメール、Webミーティングなどでやりとりの多くが完結するようになりました。しかし、つい10年前(2015年頃)までは、訪問や郵送が当たり前の選択肢だったように思います。
オンライン化の恩恵を日々感じつつも、私の中でPMDAやMHLWは「訪問するのが少し面倒な場所」という位置づけのままです。「なんとなくの頭の中の地図」や「気をつけなければいけないポイント」はあるものの、日々の業務に追われていると、わざわざ詳しく調べる機会もありませんでした。
今や訪問の頻度は激減し、あえて時間を取る必要もないことかもしれませんが、いざという時のための備忘録として、両機関へのアクセスや訪問時の注意点を記事にまとめました。
アクセスと周辺エリア(公共交通機関)
以下のGoogle Mapと手書き地図は、PMDAおよびMHLWが所在するエリアを示したものです。
PMDA:〒100-0013 東京都千代田区霞が関3-3-2 新霞が関ビル6階
MHLW:〒100-8916 東京都千代田区霞が関1-2-2(中央合同庁舎第5号館)
地域としては「霞ヶ関エリア」ですが、PMDAは虎ノ門駅からも近いです。

電車でアクセスする場合
- PMDA: 周辺に複数の地下鉄駅(虎ノ門駅、霞ケ関駅など)があり、使いやすい路線に応じて徒歩でスムーズにアクセスできます。私自身、PMDAへ行く際は虎ノ門駅か霞ケ関駅を利用します。
- MHLW: いくつか候補はありますが、やはり「霞ケ関駅」が最寄りになります。
※残念ながらどちらもJRの駅からは少し離れており、最寄りのJR駅から歩こうとすると20〜30分弱はかかってしまうため注意が必要です。
【難所】タクシーで訪問する場合の注意点
一方で、急ぎの用事などでタクシーを利用する場合もあります。
MHLWは省庁の一つとして霞ヶ関の一角に堂々と構えており、日比谷公園にも面しているため、タクシーの運転手さんに位置を伝えやすいです。
厄介なのはPMDA(新霞が関ビル)へ向かう場合です。

PMDAが入る「新霞が関ビル」は都道412号線に面していますが、この道路の中央には首都高速都心環状線(霞ヶ関トンネル)が並走しています。そのため、北から南に向かう車線からしか一階の正門(①)にアプローチできません。
- 南から北に進む場合: 焦って「財務省上交差点」を右折するのではなく、その先にあるUターンポイントを利用してUターンし、正門(①)へ乗り入れる必要があります。
- 裏口の利用: 新霞が関ビルは斜面に位置することもあり2階/LB階の裏口(②)があり、そこから入館することも可能です(本記事のタイトル画像が裏口(②)です)。ただし、①も②も面している道路は実質的に一方通行のような構造になっているため注意が必要です。

北に向かう場合の都道412号線の財務省上交差点(写真でもみてわかるように省庁が多いせいか警官も多いのでUターンはしずらいです。)

都道412号線の財務省上交差点を過ぎたUターンポイントです。

わかりづらいですが、左手がPMDAのある新霞ヶ関ビルの正門(エントランス:①)です。
※もし現在でも書類の「直接持ち込み(搬入)」などを行う場合は、正門(①)から地下駐車場に入って搬入する必要があります。
MHLWとPMDA、それぞれの入館・訪問時の注意点
1. 厚生労働省(MHLW)への訪問
MHLWへ訪問する際の最大の注意点は、来訪者管理システムへの事前登録が必須である点です。 入館時にゲートを通る必要があるため、事前に担当課・担当者に「代表者氏名・会社名・日時・予定人数・連絡先」などを伝えて登録しておいてもらわなければなりません。受付で本人確認書類(身分証など)を提示し、一時通行証を受け取って入館します。当日訪問した場合にその場で登録ができずに入館できない可能性もありますので注意が必要です。
入退館の流れはMHLWのHPにも記載がありますが、事前登録の具体的なシステム画面などは公開されていません(と思います)。必要に応じて事前に担当者と密に連絡を取る必要があります(以前、特定の目的で訪問した際は、FAXで事前登録を依頼していました)。
2. PMDAへの訪問
PMDAへの訪問で注意すべきは、申請・届出窓口がある「6階東側」の通路が午後に閉まってしまう点です。 承認書などの受け取りであれば午後も対応してもらえるのですが、通路が閉まっている場合は、脇にある内線電話を使って担当者を呼び出し、通路まで出向いていただく必要があります。
Gatewayで多くの申請・届出が対応可能な一方で、申請・届出のために訪問する場合でもWEB予約をしなければいけなくなっています。
最後に
もしかしたら、PMDAやMHLWへ直接訪問する機会は、もう二度とないのかもしれません。
以前は窓口や通路で製薬会社の担当者が誰かしら待機しているのが記憶にあります。デジタル化が進み、すべてがオンライン上のやり取りに移行していくのは時代の流れですが、どこか寂しさを感じるところもあります。